モニエルとは？塗装するときの注意点も！

モニエルとは、セメント・砂・骨材などを混ぜて形成し、表面に着色スラリーと呼ばれる着色材を塗った瓦です。

日本モニエルが代理店として、取り扱っていたため、モニエルと呼ばれるようになりました。

似たようなものでセメント瓦がありますが、違いとして、断面が平らであることとスラリー層がないことが挙げられます。

モニエル瓦は、1970〜80年代に流行っていた輸入品でヨーロッパの多くの住宅で使われており、カラーバリエーションの多さと独特な形が人気となった理由です。

しかし、2010年6月に日本モニエルがなくなってしまったため、現在は作られていません。

もし、今、必要な方は瓦屋にある在庫分で終了となるので、いろんな瓦屋にお問い合わせをして在庫があるか確認するか、新しい屋根材へ葺き替えをする、またはメンテナンスをしっかりして長持ちさせるしかないようです。

モニエルは、定期的なメンテナンスが必要です。

その目安として

などの症状がみられたら、メンテナンスが必要だと思って良いでしょう。

またヒビ割れが起きる要因の一つとして、塗膜の色あせや剥がれがあります。

モニエルはセメントで出来ているため、水を吸い込みます。

水を吸い込むと、モニエルに含まれているカルシウムが溶け出し、流れ出てしまいます。

すると、モニエルの内部に空洞ができてしまい、ヒビ割れを発生しやすくなったり、壊れやすくなってしまいます。

それを防ぐため、定期的な屋根塗装をして、放水層となる塗膜を作ってあげることで、モニエル瓦が長持ちするようにしています。

屋根塗装をするときに注意してもらいたいことがあります。

モニエルの屋根塗装は、他の屋根塗装と違って、一手間をかけないとすぐに塗装が剥がれてしまいます。

モニエルには、着色スラリーと呼ばれる着色材を塗っていると冒頭で言いましたが、塗装をする場合はこのスラリー層を剥がしてから塗装をする必要があります。

スラリー層を残したまま塗装してしまうと、塗装の邪魔をして、屋根材に塗料が付着しなくなるので、スラリー層と一緒に塗装が剥がれてしまいます。

それを防ぐために入念な高圧洗浄が必要です。
高圧洗浄ができない場合は、ケレンといって塗装を剥がす作業をする必要があります。

業者に依頼する場合は、スラリー層のことを知っているかなど、きちんと確認してから依頼するようにしましょう。