コロニアルの葺き替え時に注意したいこと

コロニアルは、セメントと繊維質を混ぜたものを薄型に形成したスレートで、耐火性と耐熱性に優れており、デザインが豊富で低価格なため人気のある屋根材です。

コロニアルという名前はケイミューが製造している商品の名前になります。

元々、化粧スレート瓦の一種でしたが、昔のスレート瓦にはアスベストが含まれていました。

その影響でスレート瓦という名前にネガティブな印象がつき、現在ではスレート瓦のことをコロニアルやカラーベストと呼ぶようになったという背景があります。

そのため、スレート瓦もコロニアルもカラーベストも全て同じものと考えて問題ありません。

コロニアルの耐用年数は20年ほどとされており、製品の中には無機塗料という塗料を塗り、耐用年数を30年まで引き延ばしたものもあります。
※無機塗料とは、ガラスなどの無機物が主成分の耐用年数と耐候性に優れた塗料のことです。

周辺の環境にもよりますが、経年劣化によりコロニアルの塗装が剥がれてしまうと、耐久性や防水性が失われてしまうので、メンテナンスとして10年ごとの屋根塗装をすることにより、コロニアルが長持ちします。

その他にもコロニアルであれば、カバー工法をすることも可能です。

カバー工法とは、今のコロニアルの上に新しく屋根材を被せる方法で、葺き替えよりも安く工事ができます。

劣化が激しい場合や、一度カバー工法をしたことがある場合などは、葺き替えが必要となります。

葺き替えとは、今ある屋根材を取り除いて、新しい屋根材で屋根を造る方法です。

以下のような工程で作業をします。

コロニアルの葺き替え場合、注意してほしいことが今の屋根材にアスベストが含まれているかいないかで、価格が大幅に変わります。

大幅に価格が変わる理由としては、アスベストが含まれているコロニアルの廃材処分費が通常の廃材処分費に比べて2~3倍程度高くなるからです。

また、アスベスト入りの屋根材を撤去する場合には、作業計画書の作成や石綿作業主任者を選定する必要があり、アスベストが周囲に飛散しなように散水をしてから撤去したりなどの手間もかかります。

ここで気になることが今の屋根材にアスベストが含まれているのか確認する方法で、いくつかあります。

一番簡単な方法として、2004年より前に建てられた住宅の屋根でスレートの場合は、アスベストが含まれている可能性があります。

もし、コロニアルの葺き替えを検討している人は、石綿作業主任者などの資格を持った人がいるのかやアスベスト入りの屋根の葺き替えをしたことがあるかなどの実績を確認してから、調査の依頼などをすると良いでしょう。