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茅葺き屋根は、雨漏りしないって本当?

この記事の目次

茅の製造方法

茅葺き屋根は、茅とも呼ばれるいね科のススキを束ねて葺いた屋根のことを言います。

この茅葺き屋根は一見、雨漏りしやすそうに見えますが、実は見た目に反して雨漏りしません。

屋根に使われる茅は、枯れたススキを手作業で刈り取り、一つの束にします。

草刈り機で刈り取ると上下がバラバラになってしまい、まとめるのが大変なため、全て手作業で行なっています。

また、ススキだけではなく、他の植物が入ってしまっているので、ススキのみにするため仕分けをして一つの束にするという大変な手間と時間がかかって茅葺き屋根の茅は出来ています。

雨漏りしない理由 〜 その1 〜

雨漏りしない理由の1つ目が導水効果によるものです。

先ほどの製造方法で造られた一つの束が重なり合って、屋根が造られていますが、この重なり合う束に雨漏りしない秘密があります。

茅葺き屋根では雨が降った時、この束による導水効果で表面だけに雨水が流れるようになっています。

さらに水の流れる隙間を作ってあげることで、下(内部)への浸透を防いでくれているそうです。

この導水効果とは、水を導いて流す効果のことを言い、毛細血管現象と同じような原理だそうです。

もう少し分かりやすくいうと、小さな雨粒が茅の表面だけを流れながら、雨粒同士が連なり、大きな水の塊になって軒下まで流れるといったイメージです。

そのため、経年劣化や長雨で茅が潰れてしまったり鳥がきて巣を作るために茅を持っていってしまうと、残念ながら雨漏りしてしまいますので、そこだけ注意したいところです。

雨漏りしない理由 〜 その2 〜

2つ目は、屋根の形状です。

見て分かる通り、茅葺き屋根の傾斜は急勾配です。

こうすることによって、雨水を溜めずに軒下まで流れさせることができます。

その代わり屋根面積が広くなるため、屋根材となる茅が大量に必要となり、材料費が嵩むため、茅葺き屋根のメンテナンスは、かなり高額になります。

また雪が降る地域では、この急勾配のおかげでたくさん雪が降っても自然に地面へ落ちてくれます。

そのため、雪が降る地域では茅葺き屋根が好まれていたようです。

まとめ

今回は茅葺き屋根は、雨漏りしないって本当?という記事を書かせていただきました。

茅葺き屋根が雨漏りしないのは本当で理由は、急勾配の屋根と茅の束による導水効果で表面だけに雨水が流れるような構造になっているためでした。

昔の人がこの導水効果を知っていて、茅で屋根を造ろうと思ったのかは分かりませんが、先人の人の知恵はすごいですよね。

今では、この茅葺き屋根を造れる業者が減ってきて衰退傾向にあります。

さらに新築で茅葺き屋根を建てることは法令上できないので、今あるこの昔ながらの家を守っていきたいですね。

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